突然、優秀な部下(竹野内豊)から会社を辞めると言われた部長(平泉成)。
夏の少年の心が蘇った海都は民宿ダイヤモンドヘッドにいた。
岸壁で釣りをしながら、部長は話したね。

「誰でもな、みんなお前みたいにやりたいと思うんだよ。思うんだ・・でもな、できないんだよ現実には。将来のことや家族のこと、いろんなことがあってな、できないんだよ。年取ったら今度こそって思うけど、そん時にはたいしたことできなくなっちまうんだろうな。俺は人生なんてそんなもんだと思う。思うことにした。・・・やれよ。好きにやれよ。そして失敗しろ。うんと後悔しろ。あんなマネするんじゃなかったって、会社辞めるなんてバカだったって、ボロボロの人生送って、うんと後悔しろ。俺の人生が間違ってなかったって、お前が間違ってたんだってこと、見せてくれよ。・・・その時また、見に来るよ」

堅実な大人の生き方をしてきた部長の心にも、少年の心は息づいていたに違いない。だから無謀にも見える海都の決断が眩しくもあったのかもしれない。海都はいまどうしているのだろう?僕の描いたスピンオフのように、会社に戻っているのだろうか?

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