潮騒が聞こえる〈BEACHBOYS1997〉

たそがれ時を過ごす場所。Costa del Biento / Sionecafe

根本

スキマスイッチにみる南房総

スキマスイッチの「View」という曲のMVですが、
これも根本のキャンプ場でロケしていますね。
ビーチボーイズの時に反町くんのルノーキャトルが
走るロケで使われた根本~白浜の道路も使われています。
MVの冒頭に本屋に置かれたレモン爆弾が登場しますが、
これは梶井基次郎の「檸檬」で京都の丸善書店の本棚に
レモンを爆弾に例えて置いてくるという場面を思わせます。

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歌姫に見る南房総

surf2歌姫 019歌姫 0082007年金曜夜10時からの枠ドラマ「歌姫],TOKIOの長瀬さんと相武紗季さん主演。佐藤隆太くんもクロワッサン役で出てます。
高知の土佐清水が舞台の話ですがロケは南房総市の根元海岸と白浜の手前の漁港。
漁協の前を利用して映画館を作り、その一角に古き土佐清水の街を作りました。TBSには昭和のよき頃は同級生の父が特殊効果にいて、あこがれの職場でした。いまのTBSは敬遠しますね。
当時のオープンセットの仕事ぶりを観ましょう。
歌姫 011斉藤由貴さん演じる民宿のサバ子さんはいい味出してました。ここはその民宿。根元の海岸でのロケは、牧水亭さんが休憩場所、着替え等で利用されていました。相武紗季さんをお見かけしました。そしてロケ風景ですが、たくさんのスタッフがいますね。

歌姫 035

再び、海の虎

昔、四方を守っている四神がありましたね。
四神(しじん)とは、東西南北の四方を守る神(守護神)のことで、
「方位の四神」とも呼ばれます。
東は 青龍 (せいりゅう)、西は 白虎 (びゃっこ)、
南は 朱雀 (すざく・すじゃく)、北は 玄武 (げんぶ)の
四神(霊獣)をいいます。

根本の海岸には、そのひとつ、「白虎」らしき岩があります。
南を睨んでいますが、頼もしいですね。

風と波で削られて、自然の彫刻です。

虎の穴

あの碑はなあに

s04s (1)布良からジャングル風呂を回って、
根元のキャンプ場に向かって
カーブするところに
「己が罪」って碑があるけど
あれって知ってる?

 潮音にほど近い牧水亭のカーブにある石碑は、
明治時代の代表的な小説の舞台となった甲岩に建っています。
菊池幽芳の「己が罪」は、明治329月から「大阪毎日新聞」に掲載され、
当時台頭してきた家庭小説の
佳作として迎えられた。
若い時に身を誤って子供を産んだ環
(たまき)という女性が、
その後子爵夫人となり、
子爵との間に出来た正弘という子と、
以前に産んで今は漁師の子となっている玉太郎とを同時に海で亡くし、

一切を夫の前に懺悔するというのが概要で、可憐な環を中心に読者の涙を誘いました。
後編31の互いに兄弟と知らずに知り合った正弘と玉太郎が溺死する直前の場面を現代語で要約してみました。

(原文は漢文に近い)
 玉太郎はまだ11歳だが、勇敢な少年だ。正しいことならば自分の危険も省みず進む性格である。
だから、母の面影のある環(たまき)の為に、必ず正弘を救わなければと決心した。

玉太郎は衣を脱ぎ捨てると猛然と、近くの岩から正弘が取り残された甲岩(かぶといわ)を目指していった。しかし、沖の突風は強まり大波が凄まじい勢いで押し寄せている。岩間を渡ろうにも足をすくわれて非常に危険である。でも玉太郎は少しも恐れはしなかった。

 
ひときわ高い波が岩をも砕けと甲岩に襲いかかった。波をかぶり引き倒されそうになった正弘は、
そこが危ないと感じ、とにかく違う岩まで渡ってみようと思った。でもまるで自分を殺しにきた兵士に囲まれヤリで突かれているようで身動きがとれない。


もうだめだ・・と思った時、荒れる波の彼方から声が聞こえた。ふとその方向を見ると、
なつかしい玉太郎がこちらに向かって岩を伝いつつ、自分を呼んでいるではないか。

「坊ちゃん、こっちに来ては危ない! じっとしてるんだ!」
正弘はその声に従って、岩の上に戻った。

 
玉太郎は呼吸を計りながら、一歩ずつ岩を渡っていった。砕かれた大波が玉太郎の全身に降りかかる。
誤って足をすくわれれば玉太郎の小さな体などたちまち深みにさらわれてしまうだろう。玉太郎はまだ弟とは知らない小さな正弘のいる甲岩に達することだけを念じて進んで行った。


「大丈夫だ!しっかりしろ!僕がきっと助けてやる!」

 潮はいよいよ満ちてきて玉太郎の胸まで被ってきた。波が逆巻く岩間を泳ぎきり、甲岩に手が届いた瞬間に
大波がきて、玉太郎の小さな体は岩に強く叩かれた。波が引くのと同時にふたたび岩に手をかけたが、鮮血が斑々として玉太郎の手と足を染めていた。玉太郎が水中に巻き込まれるのを見て、正弘は恐怖に震えたが、再び甲岩に上がってきたのを見て、喜びの声を上げた。


「玉太郎さん、大丈夫!?」

「大丈夫だよ!」
と、叫んだ二少年の声は打ち震えていた。


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