「春から生活が苦しい」とか、「若い人が会社に入ってくるから俺たち年寄りは追い出される」とか、
そういう声が聞こえてくる。そういえば館山には務める企業が少ない。都会に出るしかない。
館山の住人を相手に商売するよりも、ネットを介して都会を相手にした方が良いという人もいる。
館山は、僕が学生の頃は5万数千人の人口がいた。いまは5万を切っているらしい。
人口が減るのは、店がなくなる街を背景に顕著に感じる。

亀田総合病院で副院長をしていた小松秀樹先生にコラムをお願いした頃だ。「安房10万人計画」
というのが亀田さんで議論されていた。安房3市1町で平成24年4月1日時点で13万7868人だったので、
この計画が上がった時点で10万人の人口はあったのだが、小松先生は少し先が見えていて人口が
減っていくのをこの計画で補完しようとしたのかもしれない。そのミッションは。。。
1.首都圏の高齢者、要介護者に、安房で楽しく穏やかに人生の終末期を過ごし、死を迎えてもらう。
2.高齢者を介護する若者に、安房で、結婚し、子供を産み育ててもらう。
3.安房を活性化することで、住民に職を提供する。

今後十数年で介護需要が約3倍に増加する。2030年の高齢化率の予測は、館山市41,1%、鴨川市は
43,7%、南房総市51,2%、鋸南町49,3%。2030年頃には安房地域の人口は10万人を割る。理想的には
子供が増えることですが、これは亀田では難しいので、首都圏の高齢者を招いて安房の人口を
増やそうということ。

大きな企業のような病院があることで、そこに関わる医師、歯科医師、看護師、検査技師を始め
とする医療人、調理関係、清掃関係、様々な職種に需要が出て、患者を含めて人で栄える。最近では
入院患者サービスの一環で、患者の飼っているペットを預かる獣医、トリマーなども需要がある。
晴れた日には、愛するペットと散歩もできる。病院を中心にして人口が増やせると思える。

数年前に、小松先生はあることで免職処分とされたが、「医療崩壊」という本の著者でもあるこの
先生は先が見えていた。地域行政が助かるかどうかは分かりませんが、この計画は的を突いていたと
思えます。館山を首都の通勤圏にするなどして人口を増やすという話も出るけど、会社のITシステム
で週一の通勤の会社も増えました。これを考えると、館山は都会人に「住んでみたい街」づくりを
することが発展する道なのでしょうね。病院も住んでみたい街の要因となりますね。

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