CIMG0143館山の旧安房水産高校と旧館山二中 の間の高台にあった海岸ホテル。海岸ホテルは大正11年(1922年)木造で約80室の海を見下ろすホテルでした。
「また旅倶楽部」さんの記事によると、同年の関東大震災後の9月6日に戒厳令が敷かれて、軍隊が安房郡に派遣された。陸軍歩兵学校、佐倉歩兵連隊、県警がやってきて、海岸ホテルが本部となり治安維持にあたったという。

戦時中は、海軍の懇親会や来賓接待所となった。

大正15年には島崎藤村が療養中の恋人に会う為に宿泊したと言われている。昭和40年代になると、建物はかなり老朽化していて、館山にやってくる夏合宿の大学ヨット部の合宿所として利用されていたが、聞くと2階への階段の真中に大きな穴が空いていたという。大正期の館山には当時ハイカラと言われた建物が存在した。