第6話

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(ドリアンは、1997年のロケで滞在していたロケ隊や出演者が
毎晩のように訪れたお店ですね。今回はイメージで
登場してもらいました。現在店はやっていません)
 
潮音の町の入口にあるドリアンという軽食屋の中
真琴  「久しぶりだね。美智恵さん」
美智恵 「1年ぶりだね。なに食べる?」
真琴  「ん~~、オムハヤシ
     たまごトロトロにしてね」

美智恵 「OK!真琴ちゃん、これ好きねえ」
真琴  「うん!
     でも、美智恵さんが潮音でお店出すとは思わなかったなあ」
美智恵 「今度はわたしが、毎年くる真琴ちゃんをおむかえするんだもんね。
     あのころとは反対よね」
 
ニュースの声「アラブの石油王の娘の命を救った日本人を、家族のようにしているという話を以前お伝えしましたが、そのアラブの石油王が石油高騰のおり、その日本人とともに来日しました。成田空港には政府関係者が出迎えています。」
美智恵 「へえ、アラブの石油王って、お金持ちなんでしょう」
真琴  「だよねえ。きっとその娘の命を救った人も大金持ちのセレブだよねえ」

テレビに民族衣装に身を包んだ一行が映し出される。
真琴  「あれえ?この人誰かに似ている」
美智恵 「どのひと?」
真琴  「これこれ、この人、ああ見えなくなっちゃった・・」

美智恵 「誰に似ていたのよ?」
真琴  「だれって? あいつ・・、」
美智恵 「あいつって?」
真琴  「ええ?だけど変なのかぶってたし、まさかあ?」
美智恵 「そうよねえ。そんなドラマみたいな話なんてないわよ」

真琴と美智恵は目を合わせて
美智恵・真琴 「ねええ」
テレビの画面には、アラブの衣装に身を包んだなぞの日本人の男が
映し出されていた。

潮音海岸の対岸のピンクのお屋敷。
海をながめていたこの館の主が砂をつんでいる男たちを見つける。
はずき 「じいや、双眼鏡をもってきて」
じいや 「はい、ただいま」
はずきが双眼鏡をのぞくと、3人が作りかけた砂の船が目に入る。
はずき 「あ!」
身支度を整えて海岸に飛び出すはずき。

はずき 「あのう、なにしてるんですか?」
海都  「はずきちゃん?ひさしぶりだねえ。」
こうぞう 「あ、はずきちゃん
     見た通り、砂の船をつくってんの」
はずき 「手伝いますね。」
海都  「はずきちゃん、体のほうはもう大丈夫なの?」
はずき 「はい」
海都  「春樹くんの砂の船。もう一回つくるんだ。」
はずき 「なんで、つくるんですか?」
海都  「春樹くんが春子ちゃんをたずねてここに来てるんだ」
はずき 「ええ、ほんとうですかあ?すごい」
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じいや 「ああああ、おじょうさま、そんなことをされては・・」
はずき 「大丈夫よ。じいやは先に帰っていていいわよ」
 
海都  「あの建物は、はずきチャンの家?」
はずき 「別荘です。何年かまえに建てました。」
海都  「へえ、お金もちなんだね。」
はずき 「いえ、私の最後のわがままなんです」
海都  「いろんな親子関係があるんだね。」

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(ここもイメージですので、実際はある会社の役員さんが
お住まいの民家です)